こんぴらさんの試乗記=三菱エクリプスクロス ブラックエディション ディーゼル「分かってる人に」
皆さんこんばんわ。長く続いていた雨も今日で梅雨明けしましたね。いよいよ本格的な夏が始じまります。熱中症には十分に気を付けて楽しい夏をお過ごしください。
さて、今回も試乗レポートをしていきたいと思います。
今回の試乗車はこちら
車名:エクリプスクロスブラックエディション
グレード:2019年モデル ディーゼル(4WD)
排気量:2267CC
カラー:レッドダイヤモンド
今では想像できないだろうが、かつてSUVという名称が世の中に広がる前は、4WDといえばディーゼルという時代があった。重く大きなクロカン4WDには、高速走行は苦手だが低速トルクが強力で燃料代が安いディーゼルエンジン(当時燃費が悪いのは当たり前だった)はうってつけのパワーユニットだった。「パジェロ」や「デリカスターワゴン」(知っているかな?)が全盛の頃の話である。三菱では今でも国内向けパジェロ用に3.2リッター直4ディーゼルターボ(4M41型)が生き残っているが、他には「デリカD:5」に搭載されていた4N14型2.2リッター直4ディーゼルターボがあるのみだった(海外向けの「三菱パジェロスポーツ」や「トライトン」用には2.4リッターの4N15型も用意されている)。デリカD:5は2019年2月のマイナーチェンジでディーゼルモデルのみ大幅に改良されたが、その前からセールスのおよそ9割がディーゼルモデルといわれていた。ありがたいことに、今なお根強いコアなファン層が存在しているのである。
2018年の3月に発売されたコンパクトSUVのエクリプス クロスに追加されたのもこの4N14型ディーゼルターボエンジンである。アウトドア好きの“パジェロおやじ”や“デリカファミリー”だけではなく、三菱社内からもエクリプス クロスなんて軟弱で三菱の4WDとはいえない、という声もあるらしいが、今時洗練されたSUVに背を向けて、タフでいかついクロカン4WDばかりにこだわっていては商売が立ち行かない。海外市場が重要な三菱にとっては(ガソリンエンジンだけだったエクリプス クロスはこれまでに約20万台を販売したという)、なおさら待望の新しいディーゼルモデルということになる。
ちなみに、三菱自動車の米国部門は7月19日、『エクリプスクロス』(Mitsubishi Eclipse Cross)の2019年モデルが、米国IIHS(道路安全保険協会)から「2019トップセーフティピック」に認定されたと発表しましたね。
IHSの「2019トップセーフティピック」の認定を受けるには、前面衝突、側面衝突、追突想定、運転席と助手席側のスモールオーバーラップ衝突、ロールオーバー(車両転覆)の各耐衝撃性能試験の全てで、最高の「GOOD」評価となるのが条件。また、前面衝突予防評価において、「アドバンスト」以上を獲得することも必要になります。
2019年モデルのエクリプスクロスには、最新の先進運転支援システム(ADAS)として、レーンチェンジアシスト付きのブラインドスポット警告(BSW)、リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)、フォワード・コリジョン・ミティゲーション(FCM)、レーン・ディパチャー・ウォーニング(LDW)、オートマチック・ハイビーム(AHB)、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)などを採用しており、2019年モデルのエクリプスクロスが、IIHSの全ての衝突テストにおいて、最高のGOOD評価を得た。前面衝突予防評価は最高のスーペリア、ヘッドライトの性能評価は「Acceptable」を獲得し、2019トップセーフティピックに認定されている。
では、外観、内装、スペックを見ていきますが、前回のエクリプスクロスのガソリンモデルの方で詳細は説明しておりますので今回はガソリンモデルとディーゼルモデルで異なるところを見ていきたいと思います。
三菱のグローバルモデルとして約100の国と地域で販売される「エクリプス クロス」。2019年次のRJCカー・オブ・ザ・イヤーをはじめ、ロシアや台湾のカー・オブ・ザ・イヤーも受賞している。
ブラックエディションは文字通り「黒」をエクステリアのアクセントに加えたモデルだ。フロントグリル、LEDターンランプ付電動可動式リモコンドアミラー、18インチアルミホイールとホイールセンターキャップ、前後のスキッドプレート、サイドガーニッシュをブラックカラーに塗装。洗練されたコントラストを醸し出している
8段ATの変速比も「デリカD:5」と同じだが、最終変速比はデリカの3.075に対し、「エクリプス クロス」では2.955となっている
ブラックエディションの車両重量は1680kg。1.5リッターガソリンターボモデルからは130kg重くなっている。
トランスミッションも「デリカD:5」と同じアイシン・エィ・ダブリュ製の8段AT。シフトセレクターの形はCVTを搭載するガソリンモデルと同じ
4N14型コモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(三菱は「DI-D=ダイレクト・インジェクション・ディーゼル」と称する)は、従来のユニットをベースに大幅な改良を受けて、先にデリカD:5に搭載されたものと同じユニットである。型式こそ同じながら、クランクシャフトやピストン、コンロッドなどは新設計で、フリクション低減を図ったという。また、これまでのNOx吸蔵還元触媒に代えて尿素水溶液を使用するSCR触媒を採用、酸化触媒+DPF+SCR触媒という排出ガス浄化システムに改めたのも特徴
デリカD:5とまったく同じ最高出力145ps/3500rpmと最大トルク380Nm/2000rpmを発生するエンジンは、これもデリカD:5と同様アイシン・エィ・ダブリュ製の8段ATと組み合わされる。ガソリンエンジン車にはFWDも設定されているが、ディーゼルモデルは4WDのみとなる。
尿素水溶液「AdBlue」の給水口は給油口と並んでレイアウトされる。AdBlueの消費量は1リッター/1000kmほどで、タンク容量は16リッター
メーターパネルはセンターにインフォメーションディスプレイを備えた2眼式。ディーゼルモデルのエンジン回転計のレッドゾーンは6400rpmから
DiDのバッジが貼られているのがガソリンとの識別点
最後にスペックを見ていきましょう。
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エクリプスクロスブラックエディション
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全長:4,405mm
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全幅:1,805mm
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全高:1,685mm
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ホイールベース:2,670mm
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ボディタイプ5ドアクロスオーバーSUV
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エンジン:4N14型:2,267cc 直列4気筒 直噴DOHCインタークーラー付ディーゼル
ターボ
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駆動方式:(4WD)
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最高出力:107kW (145PS)/3,500rpm
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最大トルク:380N・m (38.7kgf・m)/2,000rpm
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変速機:8速スポーツモードA/T
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サスペンション:前:ストラット式サスペンション
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後:マルチリンク式
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車両重量:1,680kg
- ブレーキ 前:ベンチレーデッドディスク 後:ディスク
- プラットフォーム:GSプラットフォーム
- メーカー希望小売価格は3,424,680円~
エクリプスクロスディーゼルモデルを試乗しての感想。
ハンドリングはガソリンとディーゼルのいずれも、誰でも軽快さを直感できるように味付けされているが、むろんニュアンスの違いはある。それぞれの車両重量および前後軸重は、ガソリンが1550kg(前920kg 後630kg)、ディーゼルが1680kg(前1020kg 後660kg)となっている。すなわちディーゼルのほうが前軸重は100kg大きい。たしかにエンジンフードを開けると、ガソリンはまだだいぶ余裕があるのに対し、ディーゼルはギッシリ詰まっているように見えた。
それを感じさせることなくガソリンと同じ乗り味になるように軽快さを意識したチューニングが施されていることはうかがえるが、感覚としては近いものの、やはりそれなりに違いはあり、ガソリンのほうが軽快さは際立っていた。
半面ディーゼルは、その重さが良いほうに作用してか、あるいは後発である分の熟成が進んでか、足まわりの仕上がりもより洗練されていて、しっとりしなやかでフラット感のある乗り味になっていた。
安全面でも、米国の米国IIHS(道路安全保険協会)から「2019トップセーフティピック」に認定され、衝突テストにおいても、最高のGOOD評価を得た。前面衝突予防評価は最高のスーペリア、ヘッドライトの性能評価は「Acceptable」を獲得したことでエクリプスクロスの注目度はますます増すばかりである。
今回は東日本三菱自動車新潟東店にお邪魔しました。
さて前回、私こんぴらが個人的に気になっているSUVのお話をしたと思いますが、その気になっている注目のSUVを発表します。
それがこちら。
イギリス名門SUVランドローバーの新型コンパクトSUVレンジローバーイヴォークです。
なお、最新報告としましては現在
レンジローバーイヴォーク試乗済
BMW320iMsport試乗済
メルセデスベンツCクラス 7/31日一日試乗
トヨタ クラウンHYBRID RS Advance Four /4WD 8/7日試乗
が決定しておりますので、ブログ更新をお楽しみにいていただければと思います。
次回はレンジローバーイヴォークの試乗レポートしていきたいと思います。
乞うご期待!
今回もこんぴらブログをご覧いただきありがとうございました。
See you next time!
Let's enjoy driving!